Week 3-4 Project
Week 3: English Speaking Exercise
ウォーミングアップ: 3, 2, 1
[2分間で以下のテーマについてメモをとりましょう。(WORKBOOK p.76) そして書いたメモをまとめ、2人で3分間話し合いましょう。会話の相手を換えてまた同じ内容について2分で話しましょう。最後にもう一度相手を換えて1分で話しましょう。]
テーマ:Where is the best place to take a day trip from your home?
Useful English Expressions
In my opinion...
I believe...
I think...
例:In my opinion, Inuyama is the best place because there are many things to do. You can visit the castle. You can...
Week 3: ベーシックリサーチ2
先週のベーシックリサーチで調査し、グループで共有した海外で起こっている問題とそれに対する解決策を参考に、グループで決めたゴールに関する、海外の企業、組織、団体、または個人のSDGsの取り組みについて調査しましょう。(起こっている問題は地域によって異なることがあるため、その国や地域の歴史的・経済的・政治的背景も調査しましょう。)興味・関心の持てる具体的な取り組み(技術の適用、発明、制度の整備、運動や活動など)が見つかったら、その取り組みに関するメール・インタビュー(1次資料収集)を行う計画を立て、その準備をしましょう。
1.まずは、どのような取り組みが行われているか、各自調べましょう。(20〜30分)
2.各自リサーチした結果を、英語で1分程度で話せるようにまとめて、グループメンバーに報告してみましょう。その際、簡単な質疑応答もしてみましょう。(20〜30分)(WORKBOOK p.76)
(時間に余裕がある場合は、いくつかの班の報告をクラス全体にシェアする。)
3.グループで深掘りしたい事象や解決策を決定し、リサーチクエスチョンや仮説を明文化できるように、追加リサーチをしましょう。(10〜20分)
4.グループで RQ, HT, References をまとめましょう。また、関連する取り組みが行われている海外の企業や団体、個人とコンタクトを取れるか調べてみましょう。SDGs関連部署を置いている企業や団体もあるので、メールで連絡する場合の担当者などを調べておきましょう。(10〜20分)
提出物:
グループ: RQ, HT, References (Final Draft)
個人: Weekly Progress Report 2
予習:以下の一次資料の収集方法とフィールドワークの概要、及び、データ収集時の留意点を読む
一次資料の収集方法
(A) 観察法 研究者が現場で直接観察を行い、対象となる行動や現象を記録する方法
参与観察(participant observation)
研究者が対象集団に参加しつつ行動を観察
非参与観察(non-participant observation)
研究者は距離を保ち、観察者としてデータを収集
利点: 現場で直接データを収集できるため、対象の自然な行動や現象を詳細に把握できる。特に、新しい仮説を立てるための探索的研究に適している。
欠点: 研究者の主観が入りやすく、バイアスがかかる可能性がある。また、観察には時間がかかり、長期的なコミットメントが必要な場合がある。
(B) 聞き取り・対話的手法 インタビューやフォーカスグループディスカッション
利点: 深い情報や背景情報を得ることができる。インタビューの質問を柔軟に変更することで、予期しない回答から新たな発見が得られることもある。
欠点: インタビューアーのスキルに大きく依存し、質問の仕方によってはバイアスがかかる可能性がある。また、対象者の個人的な偏見や記憶の曖昧さがデータに影響することもある。
(C) 調査票・アンケート調査(オンライン調査・郵送・対面配布)
利点: 多数の対象者から迅速に情報を集めることができる。統計的な分析が可能であり、結果の一般化が比較的容易。
欠点: 質問が固定されているため、深い洞察を得にくい。回答率の低下や回答の正確性の問題が発生する可能性がある。
(D) 実験
実験(フィールド実験を含む)やシミュレーション
(E) 文書・記録資料の収集
公文書(議事録、法律文書、統計データ)
私文書(日記、書簡、メモ、写真、映像など個人的記録)
新聞・雑誌・広告などの一次メディア資料
(F) 物的資料・遺物の収集
遺跡や建造物の調査/工芸品・服飾・道具類の現物分析
(G) デジタル・オンライン資料
SNS投稿、ブログ、掲示板書き込み
オープンデータ、公開データベース
(E) - (G) はリサーチ対象先既存の文書や記録を利用してデータを収集する方法です。
パンフレット、ポスター、チラシ、プレゼンテーション資料等やウエブサイト、看板、報告書、メモ、新聞記事、過去の研究などが含まれます。
利点: 既存のデータを利用するため、新たなデータ収集に時間やリソースをかけずに済む。歴史的なデータや広範囲の情報をカバーすることができる。
欠点: データの質や信頼性が文書の作成者に依存するため、偏った情報が含まれる可能性がある。また、現場の最新の状況を反映していない場合もある。
これらの方法で、自ら収集したデータは一次資料です。また、公開データなどの他者が収集したデータであっても、自らの分析による提示であれば、一次資料としての意義を持ちます。また、上記の方法のうち、AからD(フィールド実験の場合)を広義でフィールドワークといいます。今回のリサーチでは、英語使用を推進するために、基本的な対象が日本国外の事象や解決策となっているので、実際に現地に赴いてデータを収集するフィールドワークは行うことができませんが、グループによっては、メールやオンライン会議でデータ収集をする場合が考えられます。(そのため、Week 5には英語によるビジネスメールの書き方を学習します。)そこで、以下にフィールドワークの概要とデータ収集時の留意点を示します。
フィールドワークの概要
フィールドワークとは何か
フィールドワークは、研究者が現場に赴いて直接観察やデータ収集を行う方法です。フィールドワークの目的は、現地での体験を通じて、対象とする現象や事象について深い理解を得ることです。これにより、研究者は理論だけでなく実際のデータに基づいた洞察を得ることができます。
フィールドワークの定義と歴史
フィールドワークは、主に社会科学や自然科学の分野で使用される調査手法であり、研究者が現地でデータを収集し、分析することを指します。この方法は、19世紀から20世紀初頭にかけて人類学の分野で広く採用されるようになりました。当時の研究者たちは、現地に長期間滞在して異なる文化を詳細に記録することで、新しい知見を提供しました。
さまざまな分野でのフィールドワークの使用例
フィールドワークは多くの分野で使用されています。例えば、環境学では自然環境の観察や生態系の調査に使われ、社会学や文化人類学ではコミュニティの動向や社会的行動の研究に活用されています。また、マーケティングリサーチでは、消費者の行動を現場で観察し、実際のデータを基に製品やサービスの改善に役立てています。
フィールドワークの重要性
フィールドワークの重要な点は、現地での体験を通じて、理論と実践を統合した深い理解を得られることです。これは、単に文献を読むだけでは得られない具体的な知見や、新たな発見を可能にします。また、フィールドワークを通じて収集されたデータは、その場の状況や背景を反映しているため、より信頼性のある結論を導き出すことができます。
フィールドワークを行う際の注意点
フィールドワークを行う際には、現地の文化・慣習や倫理的な側面にも注意を払う必要があります。研究者は、調査対象となる人々や環境に対して尊重を持ち、インフォームドコンセント(事前の同意)を得ることが重要です。また、データのプライバシー保護にも十分な配慮が求められます。
フィールドワーク計画の立て方
フィールドワークを成功させるためには、しっかりとした計画が必要です。計画を立てることで、目的に沿ったデータ収集ができ、時間やリソースを効率的に使うことが可能になります。この講義では、フィールドワークを計画する際に重要なステップと考慮すべきポイントについて学びます。
1. フィールドワークの目的設定
フィールドワークを始める前に、まずその目的を明確に設定することが重要です。
目的の明確化: 何を知りたいのか、どのような情報が必要なのかを具体的に定めます。これは、研究の質問や仮説に基づいて行われます。例えば、「地域の環境問題に対する住民の意識を調査する」など、具体的で達成可能な目的を設定します。
目標の設定: 目的を達成するための具体的な目標を設定します。これには、収集するデータの種類、対象者の数、調査期間などが含まれます。目標は、SMART(Specific, Measurable, Achievable, Relevant, Time-bound)原則に従って設定することが推奨されます。
2. 調査対象の選定
目的に基づいて、どこで、誰に対してデータを収集するのかを決定します。
調査対象の決定: 調査対象は、研究の目的に関連する特定の集団や場所である必要があります。例えば、環境問題の意識調査を行う場合、都市部と農村部の住民を比較することが考えられます。
サンプリング方法: 調査対象者をどのように選ぶかを計画し、目的に適した方法を選びます。選択したサンプリング方法は、調査の信頼性と妥当性に大きく影響します。
3. データ収集方法の決定
調査の目的と対象に基づき、どのような方法でデータを収集するかを決めます。
データ収集手法の選択: 観察、インタビュー、アンケート、文書分析などの方法から、調査の目的に最も適したものを選びます。例えば、深い洞察が必要な場合はインタビュー、広範な情報が必要な場合はアンケートが適しています。
データ収集ツールの準備: 必要なツール(録音機、カメラ、ノート、調査票など)を準備し、その使い方を理解しておきます。ツールの選択と準備は、データ収集の効率と質に影響します。
4. 事前調査とフィールドワークのリハーサル
フィールドワークの計画には、事前調査とリハーサルも重要です。
事前調査: 調査を行う地域や対象者についての情報を事前に調べ、現地の状況を把握します。これにより、予期せぬトラブルを避け、調査がスムーズに進むように準備します。
リハーサル: データ収集の方法やツールの使用方法を実際に試し、問題点を洗い出します。リハーサルによって、調査中に発生し得る問題に事前に対応することが可能になります。
5. 倫理的配慮と同意の取得
フィールドワークを行う際には、倫理的な問題に対処し、調査対象者の同意を得ることが必要です。
倫理的配慮: データ収集中の倫理的問題を理解し、それに対処するための計画を立てます。これは、調査対象者のプライバシーを尊重し、インフォームドコンセント(事前の同意)を得ることを含みます。
同意書の作成: 調査対象者に対して、調査の目的、方法、データの使用方法について明確に説明し、書面で同意を得る手続きが重要です。
6. スケジュールとリソースの管理
最後に、フィールドワークのスケジュールと必要なリソースを管理する計画を立てます。
スケジュールの作成: 調査の各ステップ(データ収集、分析、報告)のスケジュールを詳細に設定し、無理のない計画を立てます。スケジュールには、予備日も設定しておくとよいでしょう。
リソースの確保: 予算や人材、機材など、フィールドワークに必要なリソースを確認し、確保します。リソースの不足が調査の進行に影響を与えないように計画を立てます。
データ収集時の留意点
データを収集する際には、収集方法だけでなく、データの質を確保し、信頼性を高めるための注意点についても理解しておく必要があります。データ収集の過程で発生し得るバイアスや信頼性の問題を認識し、それらを回避するための適切な対策を講じることが重要です。
1. データの信頼性を高める方法
データの信頼性とは、収集したデータが正確であり、誤りがないことを指します。データの信頼性を確保するためには、以下の点に注意する必要があります。
一貫性のある方法論: データ収集に使用する手法やツールが一貫していることを確認します。同じ方法を使い続けることで、結果の比較や分析が容易になります。
試行錯誤: データ収集方法を試行錯誤してみることが有効です。これにより、潜在的な問題点や課題を事前に発見し、調整することができます。
2. バイアス(bias)を避ける方法
バイアス(bias)とは、データ収集の過程で意図的または無意識に生じる偏りのことです。バイアスを避けるためには、次のような対策が必要です。
多様な視点: さまざまな背景や視点を持つ対象者からデータを収集したり、複数回フィールドに出向いて調査することで、特定のグループや視点に偏らないデータを確保します。
中立的な質問: 質問が先入観を含まないようにすることが重要です。質問の表現や順序が、回答に影響を与える可能性があるため、慎重に組み立てる必要があります。アンケートやインタービューの質問事項を考える場合は、グループ内でよく話し合って意見を聴きながら編集しつつ進めましょう。
環境の影響: データ収集を行う環境が対象者の行動や回答に影響を与えないようにすることが重要です。例えば、観察を行う際には、対象者がフィールドワークをしている人の存在を意識しすぎないよう配慮します。その例としては、(1)観察法でデータ収集する前に、事前に対象者にフィールドワークの目的等説明しつつも、いきなり行動記録をとるのではなく、相手の緊張が(ある程度)とけたと思われてからデータ収集を開始したり、インタビューで、最初の5分程度世間話をして相手の緊張をほぐした後に開始する等があげられます。
3. データの正確性と完全性
データの正確性とは、収集したデータが実際の状況を正確に反映していることを意味し、完全性とはデータが欠けていないことを指します。これらを確保するためには、以下の点が重要です。
複数のデータ収集方法: 複数の方法(例えば、インタビューと観察)を組み合わせることで、一つの方法では見落としがちな情報を補完することができます。
クロスチェック: 異なるデータソースから得た情報を比較し、一貫性を確認します。これにより、データの正確性が検証され、信頼性が向上します。
データの更新: フィールドワークの進行中にデータが変化する可能性があるため、最新のデータを確保するためにデータ収集を繰り返すことが重要です。
4. 倫理的配慮とプライバシー
フィールドワークでは、調査対象者のプライバシーを尊重し、倫理的にデータを収集することが求められます。
インフォームドコンセント: 調査を行う前に、調査対象者に研究の目的、方法、使用されるデータについて十分に説明し、同意を得ることが必要です。
プライバシーの保護: 収集したデータの保管と使用に関して、対象者のプライバシーを保護する措置を講じることが重要です。個人情報は匿名化し、安全な場所に保管するよう心掛けましょう。また個人の顔がはっきりと特定できるようなものをポスターやプレゼンテーションファイルに載せる場合には、公開前にその個人から同意をとるようにしましょう。
Week 4: English Speaking Exercise
ウォーミングアップ: 3, 2, 1 (10分)
[2分間で以下のテーマについてメモをとりましょう。(WORKBOOK p.81) そして書いたメモをまとめ、2人で3分間話し合いましょう。会話の相手を換えてまた同じ内容について2分で話しましょう。最後にもう一度相手を換えて1分で話しましょう。]
テーマ:If a visitor to your town asked you to recommend places to see, where would you suggest?
Useful English Expressions
I suggest...
I recommend...
How about...?
例:How about visiting a castle? I think Inuyama Castle is great. It has an interesting view from the top.
Week 4: Collecting and Using Primary Sources
前期のリサーチにおいて、多くのグループが主に二次資料(他者が収集・分析したデータ)を使用してプレゼンテーションを作成したかと思いますが、今回は一次資料の重要性と、その収集方法について学びましょう。
1.まずは、予習として読んできたことをもとに、グループメンバーと一次資料の重要性とその収集方法について話し合ってみましょう。(WORKBOOK p.81 )(5〜10分)
2.個人でワークブック p.82 にある資料の種類を識別するクイズに回答しましょう。その後、クラスで答え合わせをしましょう。(10〜20分)
3.グループで話し合いながら、WORKBOOK p.83 の質問に答えていきましょう。
・What sources are primary sources that you already have?
・What kind of information will you be looking for in your further research?
・Which of the above pieces of information do you think you could gain through further online research?
・Which of the above pieces of information do you think you could gain by inquiring with a specific organization or individual?
ミニ・フィールドワークアクティビティ
教室・大学内でフィールドワークをしてみよう。(WORKBOOK p.86)
1 観察: SDGsへの取り組みとしてどのようなものがあげられるか。できれば写真をとって、英語でクラスメートに共有・説明をしてみよう。
2 インタビュー:クラスメートに、普段から意識して行なっているSDGsへの取り組みについて聞き、それを英語で紹介みよう。話を聞く際には、(1) どのような趣旨・目的でインタビューを行い、(2) どのように情報が公開される・されないか、(3)いつでもやめることができることを述べた上で、相手の許可を必ずとること。
3 アンケート:Microsoft FormsまたはGoogle Formsで自分と同じチームのチームメートにアンケート調査をしてみよう。質問は2〜3題程度で、アンケートの中身は自分で考えてみてください。
今回学習したことをもとに、どのような追加リサーチができるか十分に検討し、次週までに追加リサーチを行いましょう。
Assignments