Introduction
本授業は、SDGsに関する内容の読み物や書き物について、英語でリスニング・リーディング・スピーキング・ライティングおよびプロジェクトを行いながら英語(運用)力を上げていこうとする授業です。また “Project”のセクションでは、SDGsに関するリサーチや発表を通じて、大学生として必要な基本的なアカデミック・スキルズを学びます。
・SDGsについて、みなさんが現在どれだけ関心をもっているか確認しましょう。
↓↓↓SDGs興味関心度チェック↓↓↓ 各自、ワークブックの8〜9ページに書き込みましょう。
これまで学習してきた英語「を」学ぶというよりは、英語「で」何かをすることを通じて英語を学んでいくという方法を取りますので、中学・高校で学習してきた語法や文型などに関することに質問がある場合は、授業内で教員に尋ねるようにしてください。
上記の英語(運用)力についてですが、本来、英語力は英検やTOEICなどと言った、辞書を使わないで行われる試験を通じて測られてきました。しかしながら、昨今ICTの発達により、社会における英語使用は、必ずしも辞書や他のツールなしで行わなくてもいい状況となりました。現代においてはAIを使った翻訳ツール(機械翻訳=Machine Translation (MT) やポップアップ(マウスオーバー)辞書、Googleなどの検索ツールを通じて、私たちは簡単に生のハイレベルな英語表現や事例に触れることができます。この授業では、元来の試験で測られる英語力だけでなく、みなさんが社会に出た時に遭遇する英語の使用状況を想定して、上述のICTツールなどを上手に活用しながら、かなり熟達した英語使用者と同等の能力を発揮するための様々な演習を行っていきます。
しかしながらいくらこういったツールが発達しようとも、最終的に頼れるのは、皆さん一人一人の想像力、理解力、判断力、物事をやり抜く力、それを発信する力、そして英語に関する基礎的な知識ですので、こういった能力をしっかり養いつつ、より良いツールの使い方を学んでいってください。
以下、本授業で行うリサーチの流れを説明します。英語を使ってプロジェクトを行う際の参考にしてください。
Flow of Research Project: リサーチプロジェクトの流れ
本授業では、持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals = SDGs)に関してグループでリサーチ・プロジェクトを行います。最終的な成果物としては、ポスター発表・プレゼンテーションをおこなってもらいますが、より優れたプレゼンを行うために不可欠な一連の体系的な手順を学んでもらいます。効果的なリサーチを行うには、リサーチプロセスのステップを理解し、それに従わなければなりません。ここでは、リサーチプロセスのステップをいくつか紹介していきたいと思います。
Step 1:予備リサーチ・リサーチクエスチョンを見つける (Week 5)
SDGsに関する課題を見つけること、つまりリサーチクエスチョンを設定することが最初のステップです。リサーチクエスチョンはYesかNoで答えられるものではなく、How?やWhy?の5W1Hの形にすると、より明確で具体的な答えを導き出すことができます。詳しくはWeek4の課題としてみていただく動画等で解説していますので、そちらで学んでください。
Step 2: 関連する内容に関して既に出版されたもの(書籍や論文等)を調べる 、仮説を立てる (Week 6)
リサーチの過程では、関連文献を調べることが不可欠です。リサーチの先行研究・バックグラウンドを吟味し理解することで、他の研究者がまだ明らかにしていない部分に光を当てることができます。そしてそれを自分のオリジナリティとして調査・研究を進めることができます。
また、リサーチの中で独自性を生み出し、効率よくデータ収集を行うには、テーマに基づいた仮説を立てていく必要があります。
Step 3: リサーチ計画を立てる (Week 6)
リサーチ計画とは、目的を達成し、リサーチ課題に答えるための計画のことを指します。リサーチ計画を立てることで、頭の中を整理し、プランニングをしていきましょう。
Step 4: データを収集・分析する(Week 7)
リサーチ課題に明確な答えを出すためには、予備調査より詳細なデータ収集は欠かせません。また、すべてのリサーチは、文献またはリサーチ対象者・対象物のいずれかからデータを収集します。データは、主に2つのカテゴリーがあります。
<一次データ>
実験、質問票(アンケート)、インタビュー、自ら取った統計データ、フィールドワーク記録など
<二次データ>
文献調査(例:新聞・雑誌・先行研究・公的機関の発行するデータ)など
Step 5: データ分析・中間発表 (Week 7〜Week 9)
上で収集したデータを、自分の考えたリサーチクエスチョンと仮説と照らし合わせながら、分析し、検証する必要があります。そこでみた結果が思うようなものでない場合は、リサーチクエスチョンや仮説の見直しも含めて検討が必要です。これらを繰り返しながら、自分のリサーチをどんどんRefineして(磨いて)いってください。
Step 6: ポスターやプレゼンテーションの作成 ・印刷 (Week 10 & 11)
これらのステップを経て、文章の基本的な構成に留意しながら、ポスターやプレゼンテーションの原稿を作成します。ポスター発表するにあたり、通常はパワーポイントを使用して、A1サイズやA0サイズのポスターを作成します。またポスターができたら、喋るための原稿を準備します。通常、ポスターに書いてあることをそのまま喋ると文がむずかしすぎて聞いている人は理解できないため、簡単に噛み砕いて説明をすることが重要です。
Step 7: ポスター発表やプレゼンテーションの練習 (Week 12 & 13)
また、プレゼンテーションは原稿をみて行うと自然に見えないため、原則原稿を読まないで行うのが理想です。通常、原稿を読まないでおこなっているよくできたプレゼンテーションは、沢山の練習を経てできるようになります。本番前に一生懸命練習をしましょう。
練習をしていると、何か文言や情報を足した方が良いと思える時もあります。その時はポスター・原稿ともに変更も可能ですので、最終調整を行なってください。また次回のStep 8で実際にポスター発表やプレゼンテーションを行うと、Q&Aセッションがあります。その時に英語で質問したり、質問に答えたりできる準備をしておくことが重要です。
Step 8: ポスター発表やプレゼンテーションの実施(Week 14 & 15)
―――――――――
以上のステップの基本をまずは前期を通じて学び、後期はそれを応用してより洗練された英語の発表に繋げます。大学に入って最初の大学らしい学習のためのスキル(アカデミックスキル)を学びつつ、英語を交えて読んだり、書いたり、聞いたり、喋ったりすることで両方の能力を高めるのが本授業の狙いです。
本格的なプロジェクトに入る前に、まずは、本日から3回にわたって、自己紹介ならぬ、他己紹介(Peer-Introduction)というプロジェクトに取り組みます。以下の用例を参照にしながら、自分の周りのクラスメートについて学び、発表をしてください。
Project: Introducing Your Classmates
今学期最初のプロジェクトとして、「他己紹介」を授業第三回までに分けて行います。まず、Week 1(初回授業)には、プレゼンテーションの基本フォーマットを学ぶとともに、自分のパートナーとなったクラスメートにインタビューをしてください。そして、どのように紹介ができるか考えてみてください。Weeks 2-3にて、そのクラスメートを英語で紹介してもらいます。写真やスライドなど、何か発表を効果的にするような視覚的資料などを用意をして、自分のパートナーについて語ってください。
Hello!
I’m happy to talk to you.
Today, I’m going to introduce my new friend, Yasuyuki Goto.
(準備してきた内容を発表する)
↓
(準備してきた内容の発表が終わったら・・・)
That’s all.
Do you have any questions or comments?
(質問→答え)
Any other questions?
(もう誰からもコメントがなさそうであれば・・・)
Thank you for listening. / Thank you for your attention.
PEER INTRODUCTION preparation
1. Learn the basic format
2. Interview each other
※ Basic Information:
“What is your name?” “How do you write your name in kanji characters?”
“Does your name have any special meaning?”
“Where are you living now?” “Are you living alone?”
“Do you live with your family?” “Who do you live with?” “What do they do?”
“Do you have any pets?” “What kind of pets do you have?”
“Do you do any sport?” “Which sport do you like the best?”
“What do you like to do in your spare time?” “What is your hobby?”
“Do you have any favourite celebrities, musicians or actors?”
※ Current Passion
“What are you passionate about now?”
“What are you into these days?”
“Why do you like it?” “What do you like about it?” “Who do you like best?”
“When/How did you start to like it?”
“How many hours do you spend 〜ing ・・・?”
※ Foreign Experience
“Have you ever been abroad?” “Where have you been?”
“Was it a family trip or a school trip?” “Did you go there alone?”
“Which country would you like to travel?” (“Why?”)
“If you could live in another country, which country would you like to live in?” (“Why?”)
“Are you interested in any foreign languages or cultures?”
(“Which language/culture?” “Why?”)
※ Dream
“What is your (future) dream?” (“Why do you want to be ~ ?”)
“Have you had any strange, interesting, or repetitious dream?”
“Did any of your dreams become a reality?”
“Which dream do you remember the most?” “Why?”
※ Recent Discoveries
“What is your recent discovery?”
“Did you discover anything interesting lately?”
※ Something Special
“Do you have any special skill?”
“Tell me something special about yourself.”
※ Other Things of Interest & Recent Global Issues in the News
“Is there any other thing you are interested in?”
“Is there anything else you want to talk about?”
“Were there any news that caught your attention lately?”
“Is there any problem in the world you are concerned with?”
“Have you seen or heard any interesting news lately?”
"Do you have any opinion about 〜 ?"
Respond to your partner’s answers and ask for more details.
“Really?” “How come?” “Tell me more about it!”
“When?” “How?” “Why?” “What is 〜?”
授業時間内にパートナーと発表の際に使用する表現や単語の相談ができなかった人は、お互いの連絡先を交換し、次週の授業にはすぐに発表できるように相談しておきましょう。