Unit 4 : Gender Equality / Reduced Inequalities
宿題として収集してきた資料をグループメンバーと共有し、引き続き文献を読んで、読んだものに関するメモをまとめ、Progress Reportをつけてみましょう。またグループメンバーと自分の進捗を報告し合い、ポスターにできるかどうか一緒に話し合ってみましょう。その結果をProgress Reportの一番下に英語でまとめてみましょう。
リサーチが進んできたら、いよいよアウトプットをしてみます。発表内容の全体の構成も考えながら、ポスターの自分のパートに入れる文の原稿やビジュアルを作っていきましょう。
Step1: 全体の構成を考えてアウトラインを作成し、全員の話がつながっているか確認 (日本語または英語)
良い例:Research Questionに従って、概要から結論までが論理的につながっている。
悪い例:各自発表したいものだけをしゃべっていて、全体をまとめた時に論理的に整合性がない。
Step 2: アウトラインを元に、原稿の詳細をつくりつつ、ポスターの配置を考えていく。
英文で情報をまとめてポスターに載せる原稿を作る際、以下の点に注意をしてください。
完全な文だけで作らず、フレーズを使いながらバランスよく作ること。
グラフなどのビジュアルの説明をいれ、事実に基づいた発表ができるようにすること。
英文の表現がうまくできない時は、機械翻訳(NMT)などのツールを使って、より洗練された文を作成すること。ただし、聴衆の英語力を考えて、なるだけ「わかりやすく」「簡単で」「短かい」表現を使用すること。
自分が原稿なしでも喋れるように、発音できない単語やフレーズを使わないこと。
原稿ができたら、ポスターのおおまかなレイアウトを考えてみましょう。
ポスターは通常、A1かA0サイズを使用します。A1サイズを2つ合わせたものがA0です。以下に使いやすいようサイズを加工したテンプレートを用意してありますので、これを使って作っても良いでしょう。もちろんデザインなどは先週に学んだVisual Aidに関するResearch Advice等を参考にしながら、見た目にも、学術的にも素晴らしく見えるポスターを作成してみてください。
ポスターテンプレートはこちら
過去のポスターはこちら
ビジュアル・エイド(Visual Aid)の種類と使い方
ビジュアルエイドとは、読者やオーディエンスにとって文字情報の理解をたやすくするための視覚的な素材のことを言います。
文章の内容やデータをわかりやすくするためにグラフ、図やイラスト、写真などを使います。パワーポイントのスライド上で、もしくはポスター上でうまく配置し、オーディエンスに興味を持ってもらえるよう工夫しましょう。いくつか例をあげておきます。
(1)グラフ / graphs
数値データをグラフの形で可視化しわかりやすくすることは非常に重要です。ポスター発表でもグラフを入れて、データをもとに自分の主張を伝えてください。信憑性のあるデータをどこから見つけてくるかについてですが、学術研究者や公的機関によるデータを重視すべきです。それと比べると、どれほどの専門的知識の持ち主かわからないようなブログ評論家などが典拠を曖昧にしたまま示しているデータなどは信頼が置けません。発表の際にはきちんとデータの出典元(ソース)をグラフや表の下に小さい字でいいので明記しておく必要があります。また、日本語の読めない人に向けた英語の発表を想定しているので出典元やグラフの縦軸横軸それぞれの単位の表記なども英語で書かれてある必要があります。
参考:グラフの使い分け&ビジュアル表現のコツ
(2) 概念図
conceptual diagram = 論理的構造を図の形に表したもの
単に文字情報だけで「Aには1と2と3があります」と伝えるより、そのことをパワーポイントやエクセルについている作画機能を使って図示すると、読者にとってはその概念がとても理解しやすくなります。また、著者としても概念図を作ることにより考え方が整理され、プレゼンテーションに磨きをかけてより伝わりやすいメッセージにすることが目指せます。
例えば、「SDGsの5つのP」という持続可能な開発目標を「人間」「地球」「平和」「豊かさ」「パートナーシップ」の5つの側面から整理したものを見てみましょう。(出典: https://sdgs.ncbank.co.jp/report/15)三つ巴ならぬ五つ巴の構造で、SDGsの17の開発目標がバラバラなものでなく、一つの分野での取り組みが他の分野にも相互依存的に影響を与えることが感覚的にわかりやすいように表されています。
次に、SDGsを「環境圏」「社会圏」「経済圏」に分けて整理した概念図をいくつかみてみましょう。単純なベン図のようなものから、「樹木型」や「ウェディングケーキ型」など一般読者の理解のためにさまざまなものが生み出されています。どれか一つが正解というものではありません。文字情報の量や配置場所が変わるだけでもオーディエンスの反応はかわるかもしれません。
(3) 説明図
explanatory drawing = 図解
複雑な科学知識、専門知識などをオーディエンスに理解してもらうために効果的なのが説明図です。工学技術の分野以外でも積極的に説明図を使うとよりメッセージを読者に理解してもらいやすくなります。例えば、地熱発電の仕組みの図解を見てみましょう。ことばだけよりはるかに理解がたやすくなります。
(4) 挿絵(illustration)
挿絵は無料素材集や有料のクオリティーの高い素材集もあります。オリジナルの挿絵を使うことももちろんできます。ウェブデザインにおいては、Googleは独自コンテンツを高く評価するのでオリジナル作画・挿絵を含むものは検索エンジン上位表示に有利に働くようです。
(5) イメージ写真(Photographs)
イラストだけではなく、写真も読者/オーディエンスに想像してもらうために有効な視覚素材です。これも極力素材集写真を使うのではなく、スマートフォンには高度なカメラ機能がついているので普段より写真を撮るようにしてオリジナル写真を使うと良いでしょう。例えば、生ゴミから堆肥を作るコンポスティングの写真をいくつか並べてみて、どれが想像しやすいか、考えてみましょう。生ゴミだけ写っている写真と、二人の人が笑顔で容器にゴミを運び入れている写真では、伝わる・伝えたいメッセージも異なるでしょう。
(6) ハウツー動画(How-to Movie)
最後に近年ニーズが増えている視覚素材として動画があります。ハウツー動画というのはその名の通り、何かのやり方を具体的に説明するために撮影された動画のことです。YouTubeで検索すればたいていのインストラクションが見つかる時代になりました。例えば、再生可能エネルギーのひとつ、超小型水力発電機をDIYで作るYouTube動画は800万回の再生回数です。これは印刷したポスターには埋め込むことはできませんが、パワーポイントのスライドには埋め込むことができます。
アウトラインと原稿の初稿を提出する。原稿を書き上げるプロセスは、必然的に書き直し(rewriting)を含みます。教員からのアドバイスをしっかり採り入れ反映させていきましょう。
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